GliaStudioはコンテンツクリエイターのための、AI(人工知能)を活用した動画制作ツールです。高い技術と長い時間の必要だった動画制作の過程が簡単かつ高速になり、動画編集技術をまったく持たない人でも楽々と動画の制作をすることが可能になりました。AI技術により、自然言語処理アルゴリズムを運用してコンテンツのテーマとポイントを分析し、自動で検索した映像を合成して動画にし、文章を映像と音声に変換します。今まで映像編集の専門業者に外注する必要のあったことを、今後は思いついたらすぐ自社内で形にすることができ、ブランドの動画コンテンツ制作時間の短縮や、マーケットの話題とニーズにすばやく対応することにつながるとともに、コンテンツ発信者の動画更新回数も引き上げてくれるでしょう。
適切かつ迅速なコンテンツマネジメント:TikTok、Youkuなどのニューメディアと提携、毎日20,000本の動画を生産
きわめて短い時間でニュース、SNS投稿、スポーツ速報、統計データなどを使用して動画を制作できるGliaCloud(GliaStudioの開発会社)はTik Tokグループと協力し、毎日数千本の日本語と韓国語の動画を生産しています。累計再生数は1億回を超え、Tik Tokグループの海外向けプロモーションを加速しています。2018 FIFAワールドカップ開催期間中はYoukuと協力し、AIを通じて5,000本を超える名場面クリップを制作しました
GCPクラウド演算プラットフォームの柔軟な運用:GKE/GAE/GCEがサービスの展開を簡素化、リソースを効果的にスケーリング
GliaCloudの主なビジネスモデルは2つあります。1つはEコマース、メディア、広告主向けの動画広告サービスです。こういった顧客は大勢のユーザーを抱えているため、平常時でもアクセス数が多くなりがちです。もう1つはSaaSモデルの動画プラットフォーム、GliaStudioで、こちらのアクセス数はあまり変動せず、安定しています。
2018年の年頭、GilaCloudサービスはGoogle Kubernetes Engine(GKE)上にデプロイされました。安全性を考慮した上でアプリケーション開発を加速することにより生じた最も直接的な効果は、技術コストを増やすことなく、動画の生産能力を10倍にできたことでした。
その後、アクセス数が多いメディア向けの動画広告サービスに関しては、Google App Engine(GAE)上で実行することになりました。高い拡張性・柔軟性とプロジェクト管理機能のお蔭で、大型イベントのサイトで瞬間的にアクセス数が激増することがあっても、システムのパフォーマンスにまったく影響しなくなりました。
さらに技術チームは社内開発、臨時プロジェクト、テスト環境などはGoogle Compute Engine(GCE)上で実行して、構築時間の短縮をはかりつつ、短いスパンでより多くの新しい体験を生み出せるようになりました。こうした柔軟なクラウドリソースの分配は、アクセス数とデータ保存量の需要に対応させる必要がありますが、GCP(Google Cloud Platform)を採用したことでアプリのメンテナンスがぐんと簡単になりました。
クラウドの新技術に期待 Cloud Runがより高速かつ安全なアプリケーション展開とリソース調整の最適化を実現
GliaCloudの開発チームは、コストのさらなる合理化、システム性能の安定化、応答速度の高速化を目指し、平素からオープンな思考で新技術を試しており、最近はサービスを徐々にCloud Runへ移転する準備もしています。Cloud RunはGoogleがリリースしたフルマネージドサービスで、コンテナの柔軟性と移植可能性を結合させ、企業はこのサーバーレスプラットフォームでコンテナ化されたアプリケーションの実行ができます。
Cloud Runではシステムがすべてのインフラの管理、配置、拡張を担うため、GliaCloudの技術者はコードの作成、機能の開発により集中することができ、下層システムアーキテクチャの運用に手間取ることがなくなりました。Cloud RunとGKEの統合により、GliaCloudは元のGKE環境で操作を実行でき、データの移転、アプリケーションの展開、システムの設置がより簡便になったのです。
GliaCloudの創始者兼CEO、陳建勲氏は「我々のサービスに関わる技術は多岐に渡ります。コアのAIアルゴリズムから、使いやすいユーザーインターフェイス、安定的な動画広告ストリーミングサービスまでもがこれに含まれます。しかし、Google Cloud Nativeアーキテクチャを採用したことで、我々は製品技術の研究開発に一層集中できるようになりました。気力を使い果たすまでシステムアーキテクチャを調整する必要は無くなったんです。さらに、iKala自身もGCPのヘビーユーザーなので、iKalaからGCPの技術コンサルティングとサービス支援を受けられた点や、システムとスタッフの協力体制にも安心感を覚えました。」と語っています。
将来の展望
GliaCloudは台湾ですでに百社に上る優良メディアと協力して動画の自動生産を行っています。よりスムーズな操作体験とより良質な動画作品をユーザーに提供するため、GliaCloudはGCPの革新的技術をもっと多く使っていきたいと考えています。今後も製品のアーキテクチャとアプリケーションの開発を強化し、AIを駆使してユーザーの創造力を解放し、デジタルコンテンツおよび広告産業のさらなるレベルアップに貢献していきます。
相關連結:
GCP 代管環境比較表:GCE / GKE / GAE / Cloud Run